大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和40(オ)974 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人福岡福一の上告理由第一点について。

被上告人Bおよび訴外Dの罹災都市借地借家臨時処理法二条に基づく本件土地の

賃借申出に対し上告人のした拒絶の意思表示には正当事由が存しないとした所論原

判示は、原判決が確定した事実関係ならびに挙示の証拠から是認できる。そして、

右正当事由の存否については、右賃借申出の時(したがつて右拒絶の意思表示の時)

を標準として決すべきであつて、所論のように事実審の口頭弁論終結時を標準とす

べきものでないことは、前記法条の解釈上疑いを容れる余地なく、これと異なる論

旨の見解は採るをえないし、論旨援用の当裁判所昭和二七年(オ)第一二七〇号、

同二九年三月九日第三小法廷判決は、借家法一条の二および三条に基づく解約申入

に関するものであつて、本件と事案を異にして適切でない。

同第二点、第三点について。

罹災都市借地借家臨時処理法二条により設定された賃借権に基づいて借地上に建

物を築造所有し、よつて一〇年の存続期間満了後も賃借人が土地の使用を継続する

場合には、借地法六条が適用されるべきことは、当裁判所の判例とするところであ

つて(最高裁昭和三五年(オ)第七一号、同三六年三月二四日第二小法廷判決、民

集一五巻三号五七二頁参照)、これを変更する要を認めない。そして、右使用の継

続に対する賃貸人の異議につき正当事由が存するか否かは、右異議の時を標準とし

て決すべきであり、所論のように事実審の口頭弁論終結時を標準とすべきものでは

ないことはいうまでもないし、原審が確定した事実関係および原判決挙示の証拠に

照らせば、上告人のした右異議につき正当事由がないとした所論原判示は、正当と

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して是認すべきである。所論憲法二九条違反の主張も、ひつきよう、違憲に名をか

りて前記借地法六条の適用を認めた原判示を非難するにすぎないから、その前提を

欠くものというべきである。論旨は、いずれも、理由がない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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